
切手を貼って手紙を出す時の楽しさ
切り絵を勉強していて、始めた頃は風景を作品にすることが多かったのですが、そのうち人物の作品を作ることが楽しくなりました。和紙等で色を付ける人もいますが、私は白黒の対比の美しさに魅せられています。
その作品を、郵便局で取り扱っているフレーム切手というのがあるのを知って、世界に一つしかないマイ切手というのを作っています。
ある時イタリア人の友達のお誕生日に切り絵のフレーム切手をプレゼントしたら、喜こんで貰えるかなと思い郵便局で聞いてみました。担当者は切手に作る写真が著作権等に触れず、オリジナルな物であれば出来ますと教えてくれました。
早速、指定されたサイズの写真を作り、幾つかあるフレームデザインの中から選んで、切手は10枚で1シートになっていましたが、出来上がった切手は思っていた以上に素晴らしいものでした。
お誕生日のメッセージカードを封筒に入れて、その切手を貼って送ったのですが、日本が大好きな友達は白黒の和の世界をとても気に入ってくれたようで、日本ではどうして自分の写真を切手に作れるのかと聞いてきました。
そしてイタリアの自分の家族や友達にプレゼントしたいのだけれど、後何枚か買って貰えないだろうかというメッセージが届きました。私は手紙を書くのが好きで、作った切手は又使いたかったので、新たにフレーム切手を頼むことにしました。
そんなに喜んでくれているのならと作品の原版は同じものを使い、フレームだけを違うものにして作り直し、1シートごと友達に送りました。
思いがけない自分の顔を切り絵にした作品が、フレーム切手として10枚もついていたのですから嬉しかったのだと思います。
イタリアの友達との友情が更に深まったのは勿論ですが、自分の趣味で始めた作品がちょっとした思い付きから切手という形に変えたものになり、友達にこんなに喜んで貰えて私も嬉しかったです。
最近はコミュニケーションツールとして、手紙という存在が薄れてしまっていますが、手紙を出す時に貼る切手を選ぶのも楽しいことです。