
切手買い取りの体験
私が古い切手帳を見つけたのは一年前のことです。亡くなった祖父の家を整理していたら押入れの奥から出てきました。
そのとき祖父の古いものはすべて処分していたのですが、その切手帳だけは一見してかなり古いものだと思われました。
一番最初のページに写楽の浮世絵の切手があり、これはもしかしたら金銭的に価値のあるものかもしれない、売れるかもしれない…と思い、調べてみることにしました。
しかし、調べるとしても私は切手に関してまったくの無知です。ネットで検索をかけるにしても数が多すぎます。
なんだか面倒になって、とりあえず切手も扱うアンティークショップへ持ちこみました。
そして「なんだか分からないけど切手が出てきたから、いくらになるか見てください」と頼んでみたのです。
店主はぱらぱらと切手帳をめくり、ふむふむと唸って「3千円」といいました。
安い、と思いました。切手はかなりの枚数があります。そりゃあ古い切手ですから1円以下のものもありますが、それにしてもぱらぱらとめくっただけで鑑定終了とは簡単すぎるのではないでしょうか。
これはおかしいと思い、その日は売らずに持って帰りました。後日、切手を売ったことのある友人に相談してみると笑われました。「あそこは二束三文で買いたたく詐欺のような店だよ」というのです。
私は危うく悪徳な商法に、祖父の残してくれた貴重な切手を渡してしまうところだったのです。友人はこうもいいました。
「切手はちゃんと知識のある人に売らなくちゃダメだよ。ネットで探せばきちんとした店が出てくるよ」と。
そこで私は早速スマホで検索をしてみました。店舗まで行かなくても、切手を郵送すれば済むというサイトがたくさん出てきて、だいたいいくらくらいで買い取ってくれるかという例も、たくさん出てきました。
やはり、浮世絵の切手には少々価値があるようでした。
友人は最後に「バラの切手を売るときは、額面ごとに仕分けしておくこと」とアドバイスをくれました。
その後、私は彼のアドバイス通りに仕分けをし、評判の良い店に買い取りをお願いしました。
結果は3千円どころではなく、プレミア切手が何枚も出てきてくれたおかげで、2万円を超えたのです。
切手を買い取りしてもらうときは、まずちゃんとした店を選ぶことが本当に大事だと分かりました。